ビタミンKについて。
ビタミンKは血液凝固の作用があり、血液凝固抑制剤ワーファリンを内服している場合、ビタミンKを多く含む物を摂取すると効果が下がることは理解できます。しかし、その反面、ビタミンKは血液の流れをよくする効果もあります。凝固の作用と凝固を防ぐ作用ががあり、混乱しています。ビタミンKの働き、教えてください!!
血液タンパクの内、凝固タンパクである凝固2,7,9,10因子は
ビタミンK依存性で、ワーファリンはこれらの産生を抑えて抗凝固
効果を発揮します。
一方、抗血栓作用(血が勝手に固まらないようにする)のある
プロテインSおよびCもビタミンK依存性です。そのため、ワーファリン
投与開始直後はやや血栓傾向に傾きます。深部静脈血栓症
や肺梗塞など確実な抗凝固効果が必要な場合には、ワーファリン
投与前にヘパリンを数日間投与し、プロテインS/Cが阻害されても
十分抗凝固効果が出ている状態になってからワーファリンを投与
開始します。そして、5-7日間はヘパリンとワーファリンを併用する
事、となっています。
>ビタミンKは血液の流れをよくする効果もあります
これは私は初耳です。プロテインS/CがビタミンK依存性である事が
誇大広告されているのでしょうか。ビタミンKは脂溶性ビタミンで中毒
もありえます。むやみに体に良い、などと言わないほうが良いでしょう。
補足
納豆を食べたから血栓傾向に傾く事はないですが、さらさらになると
いう話も聞いた事がないですね。やはりプロテインS/Cの話なのでは
ないでしょうか。
ビタミンKは腸内細菌によって食物から作られますので、健常成人には
必要ありません。医薬品としての投与対象は新生児(腸内に細菌が
いない)、抗菌薬の長期投与(腸内細菌が死滅)、胆道閉塞(腸内
細菌が繁殖しない)のみです。炎症性腸疾患や吸収不良症候群
にも適応してよさそうですが、保険適用はありません。
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