2012年3月28日水曜日

ビタミンKについて。

ビタミンKについて。

ビタミンKは血液凝固の作用があり、血液凝固抑制剤ワーファリンを内服している場合、ビタミンKを多く含む物を摂取すると効果が下がることは理解できます。しかし、その反面、ビタミンKは血液の流れをよくする効果もあります。凝固の作用と凝固を防ぐ作用ががあり、混乱しています。ビタミンKの働き、教えてください!!







血液タンパクの内、凝固タンパクである凝固2,7,9,10因子は

ビタミンK依存性で、ワーファリンはこれらの産生を抑えて抗凝固

効果を発揮します。



一方、抗血栓作用(血が勝手に固まらないようにする)のある

プロテインSおよびCもビタミンK依存性です。そのため、ワーファリン

投与開始直後はやや血栓傾向に傾きます。深部静脈血栓症

や肺梗塞など確実な抗凝固効果が必要な場合には、ワーファリン

投与前にヘパリンを数日間投与し、プロテインS/Cが阻害されても

十分抗凝固効果が出ている状態になってからワーファリンを投与

開始します。そして、5-7日間はヘパリンとワーファリンを併用する

事、となっています。



>ビタミンKは血液の流れをよくする効果もあります



これは私は初耳です。プロテインS/CがビタミンK依存性である事が

誇大広告されているのでしょうか。ビタミンKは脂溶性ビタミンで中毒

もありえます。むやみに体に良い、などと言わないほうが良いでしょう。



補足

納豆を食べたから血栓傾向に傾く事はないですが、さらさらになると

いう話も聞いた事がないですね。やはりプロテインS/Cの話なのでは

ないでしょうか。



ビタミンKは腸内細菌によって食物から作られますので、健常成人には

必要ありません。医薬品としての投与対象は新生児(腸内に細菌が

いない)、抗菌薬の長期投与(腸内細菌が死滅)、胆道閉塞(腸内

細菌が繁殖しない)のみです。炎症性腸疾患や吸収不良症候群

にも適応してよさそうですが、保険適用はありません。

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